はい。こんばんは。連日真面目にブログをアップしています。偉い私。
今日は日本で最も長くスネコスを使っている医師として、スネコスのウェビナーをしてきました。スネコスを2019年に初めて使って、効果に驚き、結果を分析し、たくさんの学会で発表をしてきました。

最初のうちはスネコスってなにか、的なところから話さなきゃならなかったのですが、今日は学会でもないし、ウェビナーだし、スネコスもだいぶ認知進んだし、ということで私の考えるスネコスをつかった最強の治療について話してきました
結論から言うと「病的未満の赤み」に対して
ノーリスとメソナJとスネコスの組み合わせ。これが最強。
なぜか、ちょいと長くなりますが、おつきあいください。
簡単に言うと
acute(急性の赤み) × Chronic(赤みを起こす肌質)
両方に介入できる組み合わせだから。
Nordlysが赤みの原因そのものを除去(血管収縮)、
Mesona J がIPL 直後の炎症を即時に鎮静、
SUNEKOS 赤みを繰り返す肌質そのものを治すのです。
まとめるとこんな感じ。
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治療 |
科学的作用機序 |
ターゲット |
効果発現 |
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Nordlys |
選択的光熱融解(Selective Photothermolysis)による血管熱収縮 |
血管拡張(telangiectasi) |
即時 |
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MesonaJ |
水分導入・抗炎症・バリア急速回復(TEWL↓) |
IPL後炎症 |
即時〜翌日 |
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Sunekos |
ECM再構築(COL4・FN・HAネットワーク) → 真皮環境の恒常性回復 |
赤みを繰り返す根本原因 ECM、真皮リモデリング |
中〜長期 |
詳しく説明すると
①NORDLYの作用機序は選択的光熱融解(Selective Photothermolysis)
- Hb(ヘモグロビン)の吸収ピークに基づき、血管内のヘモグロビンが光を吸収 → 熱エネルギーに変換→毛細血管拡張(telangiectasia)を“狙い撃ちで”熱変性 → 収縮・閉塞
- 期待される効果→表在性血管病変の縮小、赤みの即時改善、皮膚表面の紅斑減弱
- ただし IPL 後の課題として、一過性の微小炎症(IL-1β, IL-8 増加)やバリア機能の低下(TEWL)低下がおこる。
- ただし、敏感肌では “ rebound vasodilation(血管の再拡張)” が起こりやすいという問題がある
②Mesona Jの役割としてはNordlys後の acute phase(急性期)ケア
- エレクトロポレーションで有効成分の導入
- 水分保持成分・抗炎症成分を即時供給
- IPL による一時的炎症・浮腫を抑制
- TRPV1 などの神経受容体の過刺激を抑制 → ヒリつき減少
- TEWL(経表皮水分蒸散量)を即座に低下
- バリア機能を治療前より安定化
③SUNEKOSの役割は赤みを繰り返す「肌質そのもの」を治す
- 真皮・基底膜の ECM 修復
- Fibronectin増加 → ECM 水分ネットワーク回復
- Collagen IV(基底膜主要構成)増加 → 基底膜強化
- Collagen I/III/VII 増加 → 真皮密度の再構築
- LMWHA低分子量非架橋ヒアルロン酸 の分解を Lys(リジン)が 抑制 → 水分保持時間延長
- mTOR/JNK 経路活性化 → 非炎症性リモデリング(PLA/PLLAと対照的)
- “赤みを起こしやすい肌”が改善される理由
- 基底膜が強化される
- 微小血管の再拡張を抑制
- TEWL経表皮水分蒸散量↓ → 乾燥に起因する慢性炎症を防ぐ
- くすみ・透明感も改善(角層の水分量↑、TEWL↓のエビデンスあり)
つまり
赤みの再発を中長期的に防ぐ “skin resilience”
スキンレジリエンス、肌の回復力” を作るのです。
スキンレジリエンス。言いにくいけど。ほしいよね。回復力
体感として年取って色々治りにくいっていうのあると思うんです。
子供と同じタイミングでできた皮膚のぶつぶつが子供は綺麗に治ってるのに私はまだまだある、みたいな感じ。
回復力作るスネコス。いいですよね。
それってつまり、すかすかのECMじゃなくて、中身がつまったECMの方がいろんな刺激が伝わりやすくって良い感じになるって事なんです。
スネコスはECMの密度を高めてくれる治療です。
ちょいちょいざっくりした感じになりましたが、
当院のすべての治療の組み合わせには意味があります。
アップセルじゃないのです。
いつもカウンセリングで熱く語ってますが、私にこの組み合わせをすすめられた方はぜひお家でこのブログを読んで復習してみてくださいね
