
皆様こんにちは。
学会第一弾が無事終了しました。
八重洲形成外科美容皮膚科院長の原かやです。
人気のジャルプロピール。ほぼ全員に勧めてますので最近私がカウンセリングさせて頂いた患者様はほぼ皆様受けていただいているかと思います。
ジャルプロやらスネコスやら、いつもアミノ酸がいかに大事かを皆さまに伝えてますが、今回の発表にあたって全体像をまとめたので皆様にもシェアしたいと思います。
テーマはこれ。
「ヒアルロン酸 × アミノ酸 × エネルギーデバイス」を使った、マルチレイヤー皮膚再構築。
長いです。すみません。でも、ちょっと真面目に書きます。
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「埋める美容医療」から「育てる美容医療」へ
ちょっと前まで、たるみといえばハイフ、シワといえばヒアルロン酸、シミといえばレーザー、と単発でなんとかしようとする時代でした。
でも、それでうまくいかないことってありますよね?
たとえばたるみ。ハイフだけで頑張ってる先生のお顔、なんかたるんでません?(また失礼なこと言ってます)
たとえばシワ。ヒアルロン酸を足し続けた結果、なんか顔が膨らんでいる人。いますよね。
つまり「一つの治療で完結させようとすると、どこかで無理が出る」のです。
そこで最近の世界の流れは、
ボリューム志向
から、
「より自然に、より皮膚の構造を考えて」の再構築志向
へとシフトしています。私もこの流れに完全に同意です。患者さんの主訴も、
「シワを消してください」「ボリューム足してください」
から、
「自分らしさを保ったまま、肌の質そのものを底上げしてほしい」
という、ものすごく繊細なリクエストに変わってきています。これに応えるには、もう単一デバイス・単一フィラーじゃ無理。複数のモダリティを「層」として組み合わせる必要があるのです。
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キーワードは「AART」=アミノ酸再生テクノロジー
ジャルプロシリーズの根っこには AART(Amino Acid Regenerative Technology) という考え方があります。
ざっくり言うと、
「コラーゲンの材料そのものを、線維芽細胞に届けようね!」
という発想です。
コラーゲンって、全体の約1/3がグリシン、それにプロリンとヒドロキシプロリンが加わって、この3つで全体の約2/3を占める、ちょっと変わったアミノ酸組成のタンパク質なんです。
配列も特徴的で、Gly-X-Y(グリシン-X-Y)の3残基がひたすら繰り返される設計。これが3本撚り合わさって、あの有名な「コラーゲン三重らせん」になります。
で、ジャルプロには何が入っているかというと、グリシン・プロリン・リジン・ロイシンなど、コラーゲンの合成に必要なアミノ酸が配合されているんです。「コラーゲンそのもの」ではなく「コラーゲンを作るための材料セット」。ここがポイント。
これを線維芽細胞が工場で作っているわけですが、いくら「働け!」と命令しても、
原料がないと作れないんですよ。
当たり前ですよね。
線維芽細胞を「コラーゲン工場」だとすると、稼働には3つの要素が必要です。
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要素 |
内容 |
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① 原料 |
アミノ酸(グリシン・プロリン・リジン・アラニン・バリンなど) |
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② エネルギー |
ミトコンドリアが作るATP |
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③ 指令 |
「働け」と伝えるシグナル |
原料とエネルギーがあっても、指令がなければ工場は動かない。指令があっても、原料がなければ作れない。三位一体なのです。
で、ジャルプロが他のヒアルロン酸製剤と決定的に違うのは、
「ヒアルロン酸(指令と土台)」だけじゃなくて、「アミノ酸(原料)」まで一緒に届けている
ということ。
外から足すんじゃなくて、自分の細胞に作らせる。これが再生医療的なアプローチで、効果が出るまで時間はかかるけど、出たあとの自然さと持続性がすごい。これがジャルプロ推しの理由です。
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ところで、「指令」はどこから来るのか?
ここがちょっとオタクな話になります。すみません。でも大事なところなので、ついてきてください。
「指令はどこから来るか」を、私は4つの経路に分けて整理しています。
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経路 |
モダリティ |
内容 |
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① 化学刺激 |
マッサージピール(=グローピール)/アミノ酸 |
線維芽細胞に化学シグナル |
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② 受容体結合 |
非架橋ヒアルロン酸 |
CD44を活性化 |
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③ メカニカルストレス |
架橋ヒアルロン酸(バイオフィラー)/注入針穿刺 |
物理的な組織伸展刺激 |
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④ 熱刺激 |
レーザー/高周波(RF)/HIFU |
創傷反応・コラーゲン収縮 |
ポイントは、ひとつだけじゃダメということ。
化学だけ刺激しても、土台のメカニカルがないと持続しない。熱だけ加えても、材料がないと作れない。だから、「化学 × 受容体 × メカニカル × 熱」を解剖学的なレイヤーに対応させながら、適切な順番で重ねていく。これが私の言う「マルチレイヤー設計」の本質です。
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POLISH = グローピール(表層を磨く)
ジャルプロのマッサージピール、商品名「グローピール」。
これは TCA-Na(中和トリクロロ酢酸ナトリウム)を主軸にしたピーリング酸と、AART のアミノ酸ブレンドを組み合わせた、独自のハイブリッド製剤です。
普通のケミカルピーリングって「角質を剥がす」ことが目的ですよね。でもグローピールはちょっと違います。
剥離を最小限に抑えながら、線維芽細胞に直接シグナルを送って、コラーゲン産生を促す。
これが決定的に新しいところ。
しかも分子量がぜんぶ500ダルトン以下に設計されているので(皮膚透過性の「500ダルトンの壁」ってご存知ですか? 角層をくぐるためのギリギリのサイズなのです)、塗布マッサージという侵襲性の低い手技でも、ちゃんと真皮まで成分が届きます。
ダウンタイムは最小限。なのに真皮レベルの反応はしっかり引き出せる。
「マッサージピール」と呼ばれるのは、こういう仕組みだからです。
臨床データ ※ここはちょっと注意して読んでね
グローピールの臨床評価は、ウクライナのドクター・シェレンバ先生による研究があります。
健康な成人女性 54名、平均年齢39歳。2週間隔で4回、というプロトコルで、コルテックス社の「デルマラボ・コンボ」というデバイスで評価しています。結果はざっくりこんな感じ。
– 保湿が有意に上昇 – TEWL(経表皮水分蒸散量)が有意に低下=バリア機能改善 – 皮膚弾力が向上 – メラニン指数が1週後に -11.7% – 紅斑指数も有意に低下 – コラーゲン沈着強度が有意に上昇
ここで大事な注釈です。
この研究、アジア人を対象にしたものじゃありません。
なので、メラニン指数とか紅斑指数といったトーン系のデータは、ベースラインの肌色がそもそも違うアジア人で同じ改善幅が出るとは限らない。当院の印象としても、「トーン改善は数値ほど劇的じゃないかな」というのが正直なところです。
ただし、保湿・バリア機能・弾力性・コラーゲン沈着強度といった生理学的・組織学的データは、人種を問わず再現性が高い指標と考えていいと思います。データの取り扱いって、こういうところがすごく大事なんです。
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PRIME / SCULPT = ジャルプロ・バイオフィラー
そしてもう一本柱が、ジャルプロ・バイオフィラー。
これは「架橋ヒアルロン酸 + 非架橋ヒアルロン酸 + アミノ酸ブレンド」というハイブリッド設計の、ちょっと変わったフィラーです。
普通のヒアルロン酸フィラーって「体積を埋める」のが目的じゃないですか。でもバイオフィラーは違って、
「埋めながら、再生も促す」
というデュアル設計。架橋成分がメカニカルストレスとして線維芽細胞を刺激し、非架橋成分が CD44 経路でシグナルを送り、アミノ酸が原料を供給する。3つの作用が同時に立ち上がるんです。
しかも Deep / Medium / Light の3種類があって、
– Deep:支持組織を彫刻する(SCULPT) – Medium:真皮の土台を作る(PRIME) – Light:表層〜中層の肌質改善
と、解剖学的なレイヤーごとに使い分けます。一人の患者さんに対して、Deep / Medium / Light を組み合わせて使うのが本来の使い方。
これぞマルチレイヤー、です。
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症例で見ていきます
ここからは実際の症例。今日のブログでは特に印象的だったものをピックアップ。

表層 → 真皮 → 筋 → 支持組織 → 表層維持
の順で、層を攻めているんです。表層を整えて、真皮を底上げして、筋を緩めて、それから支持組織を彫って、最後にもう一度表層をフィニッシュ。
絵を描くときに、いきなり細部を描かないですよね? まず下地を塗って、形を取って、それから色を重ねて、最後にハイライト。あれと同じです。
アンテラでITAの数字もちゃんとあがっているんですよ。
つまり、「肌が明るくなった気がする」という主観を、ちゃんと数字で証明できたということです。これ大事。
「気のせいかも」って言われたくないですからね。
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「なんとなく、くすんでいる症例」ってどう評価する?
これ、結構臨床的に大事なポイントなので書いておきます。
色素沈着が軽度な症例って、「色素はそんなに変わってないけど、肌の印象は明らかに良くなった」みたいなことがよくあります。
このとき、色素スコアばっかり追いかけると「あんまり効いてない」みたいな結論になっちゃう。でも実際は赤み・粗さ・色調がしっかり改善している。
私はこういう症例には、
「色素は維持+他指標を改善」
をゴール設定にしています。色素が薄い人にむりやり色素を追わせる必要はない。それより、赤み・テクスチャー・明度を上げるほうが「キレイになった」になるのです。
これも、データを「個別指標」で見るから出来ること。スコアだけ見ていたら気付けないことです。
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結局、何が言いたかったか
長々と書きました。ここまで読んでくれた方、本当にありがとうございます。久しぶりなのにわかりにく記事を書いてしまってすみません。
でも、いちばん伝えたかったのはこれ。
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「Replace」じゃなくて「Integrate」。
置き換えるんじゃなく、統合する。
マルチレイヤー皮膚再構築は、ヒアルロン酸の引き算でも足し算でもなく、「層の掛け算」。
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ヒアルロン酸だけ。レーザーだけ。高周波だけ。
それぞれ素晴らしい治療です。でも、一つだけで完結させようとすると、無理が出る。
化学刺激・受容体刺激・メカニカルストレス・熱刺激を、解剖学的なレイヤーに対応させながら、適切な順番で重ねていく。これがちゃんとできると、肌の質と輪郭が同時に改善して、しかも長期で維持できるんです。
今回お見せした症例は、まさにその到達点だと思っています。
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最後に一言
「ちょっと顔が疲れてるな」と思ったとき、寝ても回復しないとき。
そんな時は、「単発の治療で何とかしよう」と思わないで、「全体の設計を見直す」タイミングだと思ってください。
オタクな院長が、データをお見せしながら、一緒に治療プランを組ませていただきます。
ぜひご相談くださいね。

この記事を書いたのは八重洲形成外科美容皮膚科院長の原かやです

