今月のレーザー学会誌は「形成外科領域のレーザー」と題して様々な疾患に対する治療の総説が掲載されていました。
特に気になったのが、扁平母斑に対するレーザー治療の項目で久留米大学の王丸先生が書かれていたものです。
私も大学でレーザーを担当させて頂いているのですが、扁平母斑の治療は特に難渋しており、いろいろと気付きがありました。
扁平母斑のレーザー治療は治療効果が出にくいため、
治療前に治療効果についてしっかりとお話させて頂くのですが、
「効果が出にくい」という説明を基本的にしています。
しかしケースバイケースで、改善するケースもありますし、治療後数か月で再発するケースもあります。
正直やってみないと何とも言えないというところです。
王丸先生らのグループは扁平母斑の部位・形状別にレーザー治療の有効性を検討されていて、レーザー治療の効果が高いのは、
部位:顔・頸部>体幹>四肢の順、 顔面の中では眼窩>頬>前頭部の順
形状:地図状>円形
と報告しています。
日々の診療で受ける印象と一致していました。
ぜひ 治療継続の目安にしてください。