眉下切開の他院修正

皆様遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。

当院は11月から年末の怒涛の診療ラッシュが始まりまして、年始もまだその余韻が残っております。
数あるクリニックの中から、当院を選んでいただき、大好きな手術をたくさんご依頼いただけること。
感謝しかありません。
開業時から変わらず毎日のように粉瘤や脂肪腫の手術は多いですが、最近なんといっても目の手術が激増しております。ご来院される方は、当院で手術を受けた方からのご紹介が大半ですが、ネット検索などで症例をみて気に入ってくださり、いらっしゃる方も一定数おられます。
「症例写真をみて、来院を決めました」とおっしゃっていただくと、このブログが皆さまのお役に立てているのかも、と思えてブログの大事さを実感します(できる限り更新します!2020年の決意!)

そして、保険診療の多い当院ですが、症例写真を載せられるのは患者様のご厚意です。
皆様いつもありがとうございます。感謝しかございません。

まぶたの手術の当院のダントツ一位の件数を誇る手術は2020年1月現在、眉下切開です。
第二位は逆さまつげの手術(いわゆる二重埋没法)
第三位は切らない眼瞼下垂
第四位が脱脂術(自費のみ)
第五位はないし形成(目頭切開)と下瞼の逆さまつげの手術がおなじくらい でしょうか

自分のクリニックで、毎日大好きなまぶたの手術をたくさんできるなんて、幸せだなぁと思います。

私の体力的にも、しっかり結果にこだわるためにも、一日に3件の瞼の手術が限度かなぁとおもっております。
毎日なん十件も手術をこなす大手の先生方には尊敬しかございません。
おひとりおひとりに対して全力でもてうる力をすべて出し切って手術しております。
ご予約が取りにくくてご迷惑をおかけしておりますが、どうぞご理解いただけると幸いです。

手術以外の時間には、こちらも私の専門であるレーザー治療を粛々とおこなっておりますのでお肌のケアに関してもぜひご相談ください。

私の毎日は、手術とレーザーなどの美肌治療と、両方でうまくバランスがとれていて、楽しく診療しています。

だいぶ前おきがながくなりましたが、タイトルの他院眉下切開の修正を行いました。
この件に関して想うところが多く、同じような想いをされる患者様がこれ以上増えないためにも、ご本人様の許可をいただきましてお写真を掲載させていただきます。
お写真の提供ありがとうございます。

写真の上が他院での術後で当院での術前です。眉下切開の傷跡が目立つとのことで悩まれておりました。

 

 

 

 

 

 

確かに、眉毛下縁から離れたところに傷跡があります。
担当医からは手術は問題なく行われており、成功です、と言われ、経過観察のみを指示されていらっしゃったようです。
「傷跡が眉毛が離れていて目立つ」という点以外は問題ないのかもしれませんが、そこが大きな問題ですね。

眉下切開は傷が目立つからやめた方がいい、とおっしゃる形成外科医が一定数存在するのは知っていますが、確かにこのデザインで傷跡ができれば眉下切開はしない方がいいと思います。

患者様からいろいろとお話を伺う中、2つ問題を感じました。

一つは医師患者間のコミュニケーション不足。

術前にデザインの確認がなかったこと、術後に傷跡の確認がなかったこと。
患者様のお話をきくと、患者様は万全の準備をして手術に挑んでいらっしゃいます。なるべく産毛をはやしておいた方がいいかとおもって、眉毛の処理をせずに手術に向かわれたようです。担当医は産毛の下端で皮膚を切除したのかもしれません。どちらにしても時間を惜しまず、普段どんな風に眉毛のメイクされますか、などという会話があればこのラインに傷跡がくることはなかったのではないかと思います。

2つめは普段メイクをしないドクターの場合、どのラインに傷あとがくればメイクで隠れやすいか、ということに関して理解がすくないのではないか、という問題です。眉毛のデザインは流行に大きく左右されますが、基本的な美しいラインというものは決まっています。大きく逸脱することはないのです。そこを完全に無視した傷跡にすると何をしても目立つ傷跡になり、眉下切開は傷跡が目立つ、という結論になるのかもしれません。

厚く、ぽてっとしたまぶたの人にとって眉下切開は良い適応になることが多いです。良い手術だと思います。
この患者さんの手術を担当させていただき、コミュニケーションの大切さを改めで実感しました。
疑問や不安が残る状態で手術は受けず、しっかり聞きたいことを聞いてくださいね。
なるべく、不安そうな顔をしている方には手術を決めないでよく考えてきてね、と申し上げることが多いですが疑問におもうことがありましたら遠慮せずに聞いてください。
言いたいことをわすれちゃう、という方はメモを作ってこられることをお勧めします。

こちらの患者様、不幸中の幸いで、まだ皮膚切除する余力がありましたので、追加でさらに切除を行い、とても美しくなられました。
とてもお悩みになられていたようで、術後鏡を見られた時の涙がとても印象的でした。
喜んで頂けると形成外科医としてこんなにうれしいことがございません。

もちろん。すぐにきれいになるわけではないです。術後の経過は以下の写真の通りです。
写真の上から術前、術直後、抜糸時。

 

 

 

 

 

 

 

本当はナチュラルな変化がよくて、眉下切開を選ばれたとのことですが、、
結構な変化になってしまいました。抜糸時の写真は皮膚切除をマックスしているせいできつい印象ですが、術後一か月にはだいぶ落ち着いてきているように感じました。

最後に当院術前と当院術後一か月の写真をお見せします。

 

 

 

 

 

 

 

お写真のご提供感謝します。

 

 

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2020.01.11