先日のラジオの対談部分の内容を書き起こしていただきました
18:28~29:26】
岩瀬 時刻は7時18分です。続いてはスマートNEWS特集パート1。今朝は八重洲形成外科美容皮膚科院長の原かやさんにお越しいただきました。おはようございます。はじめまして。よろしくお願いいたします。
原 おはようございます。よろしくお願いします。
岩瀬 原かやさん。ファーストネームかやさんってひらがなですけど珍しいですね。
原 漢字があるんですけども。
岩瀬 あ、漢字があるけれども。
原 ちょっと難しいので。
岩瀬 難しい。そうなんですか。
原 使っております。
岩瀬 お仕事のときには原かやさんと。原先生でございますけれども。東京女子医大をご卒業して、スタンフォード大学。
原 はい。これは夫がスタンフォードのMBAに行っているときについていきまして。
岩瀬 そうなんですか。スタンフォードで形成外科。
原 もともとですね、東京女子医大の形成外科に入局しまして、スタンフォード大学に本当に一部短期間に行っていただけでして。
岩瀬 そして、戻ってきてから東京女子医大の東の医療センターですか、東医療センター。そして形成外科教室の助教を経て現在のクリニックを開業と。
原 はい、そうです。
岩瀬 今は八重洲ということは東京駅八重洲口にあるんですか。
原 そうです。駅からすぐ、2分ぐらいのところでやっております。
岩瀬 そうなんですね。医学部に入っていろいろな科があるわけですけれども、この形成外科に進んだきっかけって何だったんですか。
原 大きく3つ理由があります。1つ目は、だいたい普通の診療科って言いますと病気を治すっていうところが重点的な目的で、そのあとのことっていうことはあまり関与しないことが多いんですが、形成外科は病気を治すというところもありますが、そのあとの元気になった人の生活の質を上げるようなところに関与するっていうのが唯一科として存在してるんですね。なので、それが1つ目です。
岩瀬 いわゆるクオリティオブライフ。
原 そうなんです。QOLを上げるっていうところですね。あと2つ目はですね、治療の満足度が、病気が治るかどうかっていうところだけでなくてですね、センスとか感覚とか美的感覚、そういったものが意外と関わってくる科なんですね。外科なので、どうしても男性医師にあまりかなわないと言いますか。やっぱり普通の外科だと、「男性の先生で経験の豊富な方に手術してもらいたい」っていう患者さんが多いと思いますが、形成外科に関しては、その自分なりのセンス・感覚を磨くことで女性医師である私にも男性医師を対等に症例を積むことができるんじゃないかなと。
岩瀬 お客様じゃないか、患者さん側が圧倒的にやっぱり女性が多いんでしょう?そうでもない?
原 美容医療になりますと女性が比較的多いですが、形成外科自体は男女問わず・老若男女問わずいらっしゃいます。例えば目元の手術の眼瞼下垂っていうような手術があるんですが、そういった手術ですと、もう本当に見た目に直結しますよね。そうなりますと、「おじいさん先生じゃなくて若い先生で自分と似たような感覚の先生にやってもらいたい」とか、女性だと「こういうふうにデザインをしっかりきれいにしてくれる先生にやってもらいたい」っていうような。
岩瀬 今難しい眼瞼下垂っていう言葉が出てきたんですが、これいわゆる「目を二重まぶたにしよう」とかそういう手術?
原 眼瞼下垂っていうのは病気の名前なんですね。年とともに目が開きにくくなってきてっていうような。
岩瀬 私の知り合いのお友達のお父さんとか、だんだんだんだんまぶたがボーンって感じ。
原 目が下がってくるんですね。そうなんです。
岩瀬 視界が・視野がすごく狭くなってきた感じで、ちょっとこれを見えるようにしたいっていう方が受ける手術ですね。
原 そうですね。
岩瀬 それもやっぱりおじいちゃん先生よりは若い女性の?
原 「おじいちゃん先生にやってもらいたい」って言う方はもちろんいらっしゃるんですが、同じような感覚で見た目こういうふうになりたいっていうことを理解して細かい・・・
岩瀬 ここに女性のセンスを求める患者さんもいらっしゃると。これが2つ目だ。
原 はい。3つ目はですね、私美容医療を今やってるんですけれども、その美容医療っていうのを将来今やっていくために患者さん目線で考えたときに、どんな先生に美容医療を受けたいかなと思ったときにですね、しっかり基礎的な技術のある先生に受けたいと思いました。今現状で日本では、美容医療のトレーニング施設みたいのはないんですね。なので美容医療をやる先生っていうのは、自分で勝手に「美容外科ですよ」って名乗ってる先生か、だいたい形成外科上がりの先生が多いんですね。形成外科で私専門医を取ったんですが、基本的なスキルみたいなのはすべて学んでおりますので、より安心な医療が提供できるというところで形成外科を。美容医療を今後やっていく上でベースとして形成外科を学びたいっていうのが。
岩瀬 これ意外にわかりにくいのは、美容医療っていうのは皮膚科ではないんですね。
原 美容医療はですね、皮膚科の領域と外科的な領域2つあります。皮膚科的な領域はもちろん皮膚科の先生はたくさんいらっしゃいますが、例えばヒアルロン酸の注入とかそういったものって・・・
岩瀬 ボトックスとか。
原 そうですそうです。そういうのって血管がどこにあるかとか筋肉がどこにあるかっていうのを、皮膚のその下のところを知らないと危ないんですよね。皮膚科の先生って皮膚表面を比較的診られる方が多いです。形成外科ですと体中どこでも切ったりしますので、そういったところに他の課の先生よりは詳しくなれるというか、そっちの専門になれるというところで形成外科を選びました。
岩瀬 そうですか。もうね、形成外科とか美容皮膚科って聞くと、とたんに私なぞも興味が上がっていくわけですけれども。今日はいろいろなお話を伺っていこうと思いますが。でも美容皮膚科の院長でもあるわけでしょう。
原 はい、そうです。私形成外科をベースに、さらにレーザーをサブスペシャリティって言いまして、さらにレーザーを学んでですね、レーザー専門医と指導医っていうのを取ったんですが、形成外科の領域の中でアザの治療ですとかそういったことをやっていきます。
岩瀬 やけどの治療とか。
原 そうですね。なので美容皮膚科の領域っていうのは、それこそレーザーを使ったような治療が主流になってきますので、美容皮膚科。そして今美容外科は標榜してないんですけれども、外科系のことは。例えばさっき言った目元の手術など含めて。
岩瀬 鼻を高くするとか目を二重にするとかそういうのを含めて。
原 鼻を高くするっていうのはやってないんですが。基本的に形成外科の領域の保険の手術を、手術ではやってます。
岩瀬 そうなんですか。じゃあいろいろ。
原 なかなかちょっとね。形成外科っていう言葉自体一般にはあまり知られてないので。
岩瀬 よくね、美容整形美容整形って言っちゃう人がいるけど、形成って言うとやけどの治すとかそういうのがって聞いたことが。
原 大きな手術だと乳ガンで胸がなくなった方、そういった方のお胸をもう1度作ったりするような科ですね。大きな手術ですと、例えば乳ガンの再建って言うんですね。あとは舌ガン、口の中のガンとか。どこでもガンとかで組織がなくなってしまったところを新しく作って、患者さんが今後生きていきやすくするっていうのが我々形成外科医の仕事です。あとは傷跡を治すっていうのも我々の仕事なので、お怪我された方、特に若い女性で顔を怪我された方とかは形成外科を指名していらしていただく方が多いですね。骨折とかを診る整形外科とはちょっと違うっていうのは。
岩瀬 全然違うんですよね。だけどあまりに言葉っていうか響きが似てるので。
原 整形と形成ね。わかんなくなりますね。
岩瀬 整形って形を整える方が、いわゆる骨を折っちゃいました、スポーツやって何とかしちゃいました、腰痛いです転んで、っていうときはそっちに行って。形を成す方がいわゆる・・・
原 皮膚科の外科版だと思っていただくとわかりやすいですね。
岩瀬 皮膚科の外科版ね。
原 運動には関することはしない。骨がどうのこうの、筋肉がどうのこうのっていうことは基本的にしないです。形成外科で扱う骨折は、顔の骨折は扱うんですね。顔が骨が折れてしまった、交通事故で顔が折れてしまった方とかの手術は形成外科が担当することが多いです。
岩瀬 そうなんですか。
原 本当に形成外科は診療科として新しいので、いろんな科がやっていなかった・・・
岩瀬 新しいんですか。
原 ニッチなところをいろいろカバーしているような科になります。
岩瀬 なので、なんとなくイメージは女性がバーッと行くイメージだけどそうでもないんだ。
原 そうなんですね。形成外科っていうのは傷を治したり、本当に幅広く。なかなか患者さん自体が形成外科に行こうと思うことはないと思いますが、大きな病院に行ったときに「あなたは形成外科に行くといいですよ」っていうことで紹介されたりする方が多いと思います。でも世の中にはあまり形成外科って存在しない。クリニックとかのレベルではそんなに整形外科ほど多くないです。でも怪我をしたときとか、顔のお怪我・擦り傷などの体の皮膚表面のトラブルに関しては形成外科対応してますので。
岩瀬 そうですね。ちょっと形成外科を周知する活動も。
原 そうですよね。もうちょっとした方がいいですよね。
岩瀬 でも私もなんだか目の下にプツっとしたものが出てきたときに、それをたぶん行ったのが形成外科でしょうね。
原 そうですね。CO2レーザーっていう表面を焼くようなレーザーでサッと焼くときれいに治ると思います。それも形成外科です。
岩瀬 何かプツっというね。
原 そうです。
岩瀬 じゃあそれはきっと形成外科だったんですね。
原 はい、そうですね。
岩瀬 ということがようやくわかってきたんですけども。
原 難しいですね。
岩瀬 いえいえ。でも今日は皮膚科の外科版っていうすごくわかりやすい説明があったんですが。でも美容皮膚科をなさってるということで、女性だけでなくて男性のいろいろな皮膚の・肌のお悩みも聞いてくださるんですよね。
原 はい、もちろんです。保険診療をやってますので、まずトラブルがありましたらぜひ来ていただけたらなと。
岩瀬 普通にシミをなくしたいとかそういうのもやってくださるということで。
原 もちろんシミの治療もしています。
岩瀬 きっと質問もあるんじゃないかと思って、すでにもう来てはいるんですけれども、質問のある方、ファックスの方は東京03-3582-1422、メールの方はs@jorf.co.jpまで。後半42分ごろからパート2が始まりますので、ここで八重洲形成外科美容皮膚科院長の原かや先生にお話また伺っていきたいと思いますので、後半もどうぞよろしくお願いいたします。
原 よろしくお願いします。
岩瀬 ありがとうございました。
原 時刻は7時29分です。
【42:20~58:42】
岩瀬 時刻は7時42分になりました。続いてはスマートNEWS特集パート2。前半に続きまして八重洲形成外科美容皮膚科院長の原かやさんにお話を伺います。後半もどうぞよろしくお願いします。
2人 よろしくお願いします。
岩瀬 そして後半は、今声が聞こえてきました。川口智美さんにも入ってもらいました。20代なんですけど、彼女は。ひときわまだ若いんですが、いろいろまだそれでもやっぱり20代でも悩みってあるみたいで、いろいろお話を途中で伺っていきたいと思いますが。
川口 お願いします。
岩瀬 今ね、ちょうど季節の変わり目ということで、いろいろお肌が気になる方もいらっしゃると思うんですけど、今の時期一番女性として気をつけなきゃいけないことって何ですか。やっぱり日焼け?
原 そうですね。お肌のケアは大きく分けて2つ、守りのケアと攻めのケアがあると思ってます。
岩瀬 おもしろいな。守りと攻め。
原 この時期は守りに徹してほしいです。積極的なことはせずに日焼けを予防する。
岩瀬 先生も白いですもんね。
原 そうですね。暑いけど長袖。最近はユニクロとかのUV加工してるようなカーディガンとかもありますので、そういったものをうまく利用して物理的に、要するに物でしっかり覆う。日焼け止めは必ず汗で流れ落ちてしまいますので、物で。帽子なりサングラスなりそういったものを使って物理的に遮光していただいて、肌へのダメージを防ぐ。これが一番大事です。
岩瀬 やっぱり日焼けはよくないですか。
原 日焼けはですね、光老化って怖い言葉があるぐらいですから、日焼けは十分に注意した方がいいですね。
岩瀬 極力避けて。
原 よく昔の方ですと、「太陽に当たらないとビタミンDができなくて体弱くなるわよ」とか。
岩瀬 光合成。
原 おっしゃる方多いんですが、手の甲ぐらい。もちろん季節とか日照時間にもよりますけど、手の甲に5分から30分ぐらい紫外線当たるだけでも1日に必要なビタミンDの量は十分に生成されるというふうにも言われてますので、ビタミンDのために顔全部を老化の危機に晒す必要は。守るところと出すところ。顔だけはとりあえず死守して、顔と首ぐらいは死守してちょっと手は出すとか。そういったふうにメリハリをつけていただくといいかと思います。
岩瀬 そうですか。めちゃくちゃ私ゴルフするから焼き続けてますけど、よろしくないですね。
原 まあ別に光老化と言っても、シワができたりシミができたりシワがちょっと深くなったりするぐらいなので、人生の楽しみにそこまで。比重にかけてどっちが重いかっていうところでご自身で判断していただくのがいいかと思います。
岩瀬 そうですか。
川口 もうすでにできてしまったそばかすとかって、どうやって保護していったらいいんですかね。
原 何もしなければそのまま保護されてそこについているだけなんですけれども、もしなくしたいとか薄くしたいっていうのがあれば、レーザーや光治療っていう機械があるんですね。そういったものでお肌のケアを定期的にしていただくのがいいかと思います。
岩瀬 やっぱり歯も3ヶ月に1回とかクリーニングしますけど、それと同じように肌も1月に1回とか。
原 1月に1回もちろん通ったり、そういった専門の先生に診てもらうのがベストだと思いますが、イメージとしてスキンケアも筋トレをイメージしていただきたいです。1回どんなにかっこいい体になったとしても、まったくさぼってしまうともう元に戻ってしまいますよね。でもほどほど、1回しっかり体を作り上げてほどほどを保っていると、結構長くその素敵な体が保てますよね。同じです。スキンケアも一度悪くなってしまったものを良い状態に持っていくのには、それなりにしっかり月に1回なりお手入れをする必要があると思いますが、一度良くなってしまった後は、そんなに毎月とかタイトなスケジュールで通院なりお金をかけなくてもお化粧品などで維持していただくことが可能なので。1回ある程度のところまで持っていって、それを維持するためにたまに、ご自身のスパンで構わないと思います。自分で行ける範囲でたまに美容皮膚科に行ってみる。エステに行ったり美容室に行くような感覚で、自分の予定の中にそういったものを組み込んでいただくときれいなお肌が保てると思います。
岩瀬 そうですか。男性からも質問が来てるんですが、55歳の男性の方から「ここ数年顔と首にイボが出始めました。こういう場合も形成外科を受診すること適切なのでしょうか」と。
原 イボって患者さんがおっしゃるものにいろんなものがあるんですね。
岩瀬 私たちのイメージ、イボって言うと出っ張ってると全部イボな感じが。
原 そうなんです。でも医学的にイボっていうのは本当にいろんなものを含んでいる状態で。だんだん紫外線によって光老化でシミが分厚くなって脂漏性角化症と言われるようなものになることがあるんですね。それは本当にレーザーで削ってしまうとすごくきれいに治ります。イボだとウイルス性のものだったりすると、触ることでちょっと増えたりすることもあるんですが、それは先生が診て診断すると思いますので、形成外科に行って一度きれいにしてみるっていうのはもちろんいいことだと思います。
岩瀬 50歳の女性の方も「ニキビのような皮膚が膨らんだイボが顔に20個ほど増えてきています。どんどん大きくなっています。形成外科で治療できますか。跡は残りますか」っていうのもまさにこれこそ形成の領域なわけですね。
原 はい。皮膚科だとどうしても軟膏を塗っていただいたりとかそういった感じで終わってしまうことが多いです。形成外科だと盛り上がったものは削ってしまうとか外科的な処置ができますので、比較的早く治ったりすることが多いです。
岩瀬 削るないしレーザー当てる。
原 レーザーで削ることもあります。
岩瀬 レーザーで削ることもできる。
原 物理的にメスで削いだりすることもあります。
岩瀬 でも跡も。季節的にはこういうのをやるのは?
原 ちょっと今日本暑すぎますので、紫外線がある程度落ち着いてから。特に急ぎでないんでしたら紫外線が落ち着いてからがベストだと思います。その削ったあとに軟膏を塗ったり絆創膏を貼ったりするのも、暑い時期だと少しかぶれたり蒸れたりしますので。秋口ぐらいから。
岩瀬 じゃあ秋口から冬の方がむしろいいということですね。そしてこの方は墨田区の30代の女性の方なんですけれども、「加齢によるほうれい線やシミ・たるみが気になります。アンチエイジング法を知りたい。内面と外面」はい、これはやっぱり一番多い質問ですか。
原 そうですね。日本の方ってほうれい線を・・・
岩瀬 ほうれい線って鼻・小鼻の脇から口の脇にかけて。
原 っておっしゃる方ってすごい多いんです。昔はそのほうれい線が気になる方には、ほとんどすべての先生がヒアルロン酸っていうのをほうれい線の場所に打ってたんですね。でもそうすると、ほうれい線の。なんでほうれい線ができるのかっていうのを考えずに、ほうれい線をなくすためにここにボリュームを出してしまうと、顔の下半分が膨らんで少し違和感のある顔貌になるんですね。最近はですね、なぜほうれい線ができるのかっていうところから。例えばですね、なんでできるかって言うと骨粗しょう症みたいに顔の骨も痩せていきます。顔の骨がボリュームダウンすることで、表面の組織が大きい。でも家の土台のような骨がだんだん痩せ細っていく。それによってほうれい線ができる。あと顔のじん帯が緩む。あとですね、脂肪がだんだん下がってくる。
岩瀬 それだ。
原 そうですね。いろんなことがあるんですね。なので、そのヒアルロン酸をほうれい線に入れるのではなくて、解剖学的に正しい位置にいろんなものが戻るようにそのじん帯を支えるように注入したり、萎縮してしまった骨を補うように深いところに注入したり。いろんな方法があります。ヒアルロン酸はですね、今ヒアルロン酸とかボトックスっていうと、なんかちょっと陰の病院でこっそりやるみたいなイメージがあったかもしれませんが、今では国が認可した承認薬っていうお薬もヒアルロン酸やボトックスで出てますので、比較的製品の安全面とかも担保されてます。なのでまあちょっと気になる場合は、若いうちからちょっとそういった専門の病院に行って、ヒアルロン酸。あとは機械での治療でたるみの治療。深いところ、筋膜に熱を当てることによって、顔を引き上げていくっていうような。
岩瀬 それは外科的というよりは、本当に本来の筋肉を動かす。
原 そうですね。筋肉を動かすというか焼いて縮める。
岩瀬 焼いて縮めるんだ。
原 ステーキとか焼くとお肉って縮みますよね。
岩瀬 縮まる。
原 あんな感じです。皮膚の表面は焼かずに深いところだけをポイントで。
岩瀬 そんなことってできるんですか。
原 最近いろんなことができるんですね。ステーキを焼くって言うと、ちょっと大げさな感じはしますが、皮膚の表面は焼かずに深いところに熱を加える。だいたいいろんな処置は熱を加えることがメインになることが多いんですが、熱を加えてお肌にハリを出したりたるみを引き締めたりする。
岩瀬 おもしろい。
川口 若いうちはやっぱり注入を・・・
岩瀬 まだ20代はやんなくていいですね。大丈夫ですか。
原 20代はやっぱり何かを入れるというよりかは自分の肌自体を元気にしていくような治療を選んだ方がいいかと思います。
岩瀬 この質問の方30代なんです。
原 30代はそのご自身、人によってたるみとかってだいぶ差がありますので、必要があればまず注入してもいいですが、そういった機械を使った何かを入れない治療から始めていくといいんじゃないかなと思います。
岩瀬 先生、失礼ながらさっき年齢伺ったら、40代に入ってしまった。すごいおきれいなんですけど、でもその40代のケアは何ですか。
原 早いうちからたるみの治療を始めるということが大事です。みなさんほうれい線気になるんですが、一番老化が目立つのってフェイスラインなんですね。フェイスラインがシャープだと若く見えます。若い子でフェイスラインがたるんでる方ってあまりいらっしゃらないですね。あと皮膚はたるんでしまうと、もう手術しない限り戻ることはできないんです。なので皮膚がたるまないように、若いうちから定期的にたるみのケアをしましょうと私はいつも患者さんに伝えてます。若いうちは1年に1回とか2年に1回とか、そういったレベルでいいと思います。
岩瀬 いいですか。
原 20代とかは。30代になったら毎年やっていく。軟部組織って言うんですけど、脂肪とか皮膚とかそういったのをたるみをケアしていって、あとは年齢とともに先ほど言った顔の骨が委縮してボリュームがなくなってきたところに、ボリュームをどうしても必要なとこに足してあげる。っていうふうにやっていくと。
岩瀬 50代半なんですよ。55だから四捨五入すると60なんで。
原 全然50代には見えないですね。
岩瀬 見えるんだけど、そういう方たちはほとんどだと思う。何もしないでこのまま来ちゃった。でもうね、友達の間で「もういっか」って言ってるわけですよ。もう良くない人は頑張ってる。でも「もういっか」っていう人たちは、どんどんおばさん街道を突っ走るんですけど。
原 みなさんそうおっしゃるんです。でも例えば久しぶりに会う同窓会の通知が来たタイミングとかでそういった美容クリニックに来ていただくと、意外とできることたくさんあるんです。
岩瀬 本当に。でもそういう人多いんですか。
原 多いです、多いです。やっぱり普通に生きてると、忙しくてお顔のこととかそんなに気にできないんですよね。別に女優さんとかじゃない限り、お顔のケアをそんなに積極的にしたいとみなさん思わないですが、お写真を撮ったりお子さんの卒業式とか、そういう写真に撮られるようなイベントがあるちょっと前に来ていただいて。やっぱり急に注射とか怖いと思いますので、痛くないところから少しずつ低い山から山登りして、少し大掛かりなヒアルロン酸とか。大掛かりって言っても注射レベルになりますけど。
岩瀬 これぶっちゃけ、例えば予算っていうのもあるわけじゃないですか。それはじゃあ1万円かけて何かをしたい人、5万円かけて何かをしたい人、10万円かけて何かをしたい人、もういくらかけてもいいから何かをしたい人っていうのでやっぱりレベルはどんどん変わってくると。
原 そうです。もちろんそこら辺も自費診療っていう保険ではない治療なので、ご自身の予算の範囲内でやるのがいいと思います。あとは値段だけでなくてその値段で得られる効果がご自身で納得いくものかどうかっていうのもよく考えていただいて、受けてみるといいんじゃないかなと思います。実際ヒアルロン酸とかは、ヒアルロン酸ボトックスは、ヒアルロン酸入れた分だけ組織は持ち上がります。要するに膨らますのでね、持ち上がります。ボトックスやったところは筋肉の動きが止まって、しっかりシワがなくなります。その効果の持続時間とかそういったものでご自身的に「ちょっとこれは高いかな」と思う方もいらっしゃるかもしれないですけれども、イベントの前にエステ行くよりも、しっかり効果がある医療という力を借りて自分を底上げするっていうのがいいんじゃないかなと思います。
岩瀬 そうですか。
原 お肌とか、よくたるみでマッサージとかされる方多いんですけれども、お肌に関しては触れば触るほどダメージが強くなって、たるみもひどくなるんです。
岩瀬 そうなんですね。「触るな」って言われる方いらっしゃいますね。
原 むくみは取れるかもしれないですけど、皮膚のたるみをなくそうと思って毎日毎日引き上げたりお肌を触れば触るほどたるみは強くなってしまうので、たるみが気になる場合はすぐに専門家に診てもらう。
岩瀬 行った方がいいですか。
原 そうですね。やっぱり専門な職業がありますので、そういったものは特に。
岩瀬 専門家に相談するのがいいと。そうですか。川口さん、何か質問あります?
川口 私結構テレビとか出るときに、割とカメラでアップにされたりとかして、やっぱり肌がきれいな人ってすごく魅力的に感じるんですけど、先ほども言ったようにそばかすとか、あとニキビとかホクロとかってどういうふうに保護していけばいいんですかね。
原 まずそばかすは結構チャームポイントにもなるので、別に治療したい人はすればいいと思います。
岩瀬 欧米なんてね、すごいそばかすがゴージャスマザーの・・・
原 キャンディキャンディとかね。ちょっと古いですけど。かわいいですよね、そばかす。そばかす治療したければ、顔全体に散らばってますので、レーザーというよりかは光治療っていうものを使って顔全体を少しずつ色味を改善していくっていうのがいいかと思います。ニキビに関しては、もう病気で病名がついてますので、皮膚科で保険診療、うちでもやってますけれども保険診療でしっかり治療をするのがいいと思います。ここ数年ニキビのお薬もとてもいいお薬が出て、昔は皮膚科行ってもあんまり治んないなと思ってた方も多いと思いますけれども、保険の処方薬でもだいぶ改善する時代になりました。なのでニキビができたらかかりつけの皮膚科に行っていただいて治療をするっていうことをするといいと思います。ニキビ自体はできるんですけど、適齢期の間は。でもそのニキビ、大きな化膿するニキビができるとニキビ跡になってへこんでしまったりするんですね。なのでそのニキビ跡を残さないように早めに、火事を早めに鎮火するみたいな感じでしっかり保険のお薬を使って治していくといいと思います。
岩瀬 やっぱりあれですね。お話伺ってくると、熱が出たら内科に行くとか骨を折ったら整形外科に行くように、何かそういうことがあると思ったら専門医に相談するっていうのが基本なのかもしれませんね。
原 はい。本当に。
岩瀬 そうですか。お時間なので。一つわかったことは、女性はいくらでも質問が出てくるということがわかりました。残りがもう1分になってしまったんですが、とにかく一番お肌のために気をつけなきゃいけないのはやっぱり水分補給なんですか。
原 紫外線の予防と保湿とお肌をこすらないこと。その3つです。
岩瀬 もっかい言って。紫外線の予防と。
原 紫外線の予防とお肌をこすらない・・・
岩瀬 こすらない。触らないのね。
原 触らないこと。顔洗うときも拭くときも寝るときも顔こすらないように。
岩瀬 なるべく触らない。
原 アカスリでこすったりするのは論外です。あとは保湿ですね。しっかり保湿することでお肌のバリアが保たれますので。
岩瀬 じゃあこの3つだけはとにかく何歳になっても頑張って守ると。これを美白の道と心がけて。またぜひいろいろな質問あると思うので伺いたいと思います。今日はですね、八重洲形成外科美容皮膚科院長の原かやさんにお話伺いました。足りなかった。もっといろいろあった。
川口 聞き足りなかったです。
岩瀬 またぜひいらしてください。どうもありがとうございました。
原 ありがとうございます。
岩瀬 時刻は間もなく7時59分になります。
長いことお読みいただいてありがとうございました!
2018.09.12