形成外科学会@京都

日帰りで行ってまいりました。

スクリーンショット (6)
京都まで行って観光せずに帰って来ました。残念。

一日だけの短期滞在だったのですが、しっかり勉強してきましたよ!

事前に学会参加を登録しておくと抄録集という発表の内容の概要が記載してあるパンフレットが送られてくるのですが、 それを読み込み気になる発表をチェック!

形成外科学会は美容外科や美容皮膚科的な発表は少ないのですが、ここの学会に出される先生方はとてもしっかりと様々なことを考察され、発表されるのでとても勉強になります。中でも、 カニューレ(鈍針)使用下に発生した鼻部フィラー注入後血流障害9例の検討という東海大学の先生のポスターがとても興味深かったです。

美容医療において、ヒアルロン酸の注入やレディエッセの注入は手術に比べて敷居が低く、形成外科の以外の先生もされることが多いです。 注入など慣れていない先生でもできてしまうのが、いわゆる「フィラー」と呼ばれるヒアルロン酸の注入やレディエッセの注入です。 慣れていない先生にでも、安全に注入を行うことができるといわれているのが、「鈍針」といわれる先端の丸くなった針での注入です。
巷の美容皮膚科では、「安全のために当院では鈍針を使っています」とうたうところもあるくらい、鈍針=安全といった印象が世の中にはあるようです。
しかし、この先生の発表によると、「鼻の注入に関しては鈍針での注入が必ずしも安全とは限らない」と警鐘を鳴らしていらっしゃいます。
隆鼻目的の注入は眉間近傍に高い注入圧がかかりやすく視力障害のリスクが高くなると考察されていました。
注入剤での隆鼻術は手軽にできるので、私も好きでよく施術しますが(鈍針はつかったことがありませんが、、)、 この合併症を防ぐにはどのようにするべきが少し考えてみました。
1.鈍針だからといって安心しない
2.眉間の注入は一度に大量に行わないようにする。(患者様の要望があったとしても)
3.注入の速度はできるかぎりゆっくりする。

少量の注入を可能にするため、当院ではレディエッセにかんしては0.1cc単位での注入が可能です。

美しくなるための治療で取り返しのつかない合併症が残ることはあってはならないことです。
日々、最新の情報をしっかりキャッチし、リスクを最大限回避した治療を提供したいと思います。